と き:2月20日(火)19時〜20時30分
ところ:ミュージックバー OMS
出席者:リアル 合計 17名
ワイズ 岡山 15名・神戸 1名・講 師 1名
配 信 5名
総合計 22名
テーマ:社会の真ん中に置くべきひとは、誰なのか?〜福祉型専攻科Paljaの実践活動報告
講 師:中原永美子さん(NPO法人ライフデザイン 理事長)
岡山城東高校出身。拓殖大学にて経営学を学ぶ。瀬戸町社会福祉協議会に5年間勤務後、
2016年、NPO法人ライフデザイン理事長に就任。ライフデザインは、知的・発達障害のある18歳以上の人を対象にした学習施設として、通所事業所「福祉型専攻科 Palja(パルジャ)」を岡山市内に開設。特別支援学校などを卒業後、もう少し勉強や職業訓練が必要だったり、やりたい仕事を探したりする人たちのニーズに応えている。



◯福祉専攻科 パルジャとは
「パルジャ」名前の由来
「仲間」を意味するPal(パル)と
岡山県の方言ja(~じゃ。)をつなげた造語です。
「パルジャ」の目指すもの
◯青年期のチャレンジドの進路の選択肢を増やす
◯働き続ける力を養う
「パルジャ」の目標
自立した豊かな生活を
主体的に営む力を身につけて社会に出よう!
◯講演会資料
◯講演会の感想
2月例会は、ピンクシャツデーについて考えるをテーマに活動を計画しました。
「ピンクシャツデー」は2007年、カナダの2人の学生から始まったいじめ反対運動です。
日本のYMCAはこれに賛同し、毎年2月の最終水曜日に全国各地でイベントを実施。教職員や子どもたちがピンク色の服や小物を身に付けていじめ反対をアピールするほか、いじめに関する授業を行うなど、いじめについて考え、いじめられている人と連帯する思いを表す日としています。2024年のピンクシャツデーは、2月28日(水)ですが、岡山ク¥ラブはそれに賛同し、20日の例会でこのテーマを取り上げました。
福祉専攻科に通っているこどもたちは、知的にハンディがあることが多く、それゆえに
いじめにあうことが多いとのこと。世の中全体が、「今だけ、金だけ、自分だけ」という「あまりにも経済偏重モデル」化してしまったことで、そのベクトルについていきにくい
人にとっては、誠に生きづらい世の中になっています。
そのような状況をよしとせず、中原さんは「パルジャ」を立ち上げ、彼ら彼女たちに寄り添いながら、日々の生活を支えています。パルジャに関わることによって、それぞれがいかに豊かに育っているのかを教えていただき、とても豊かな気持ちになりました。
欧米では、ハンディを持った人たちのことを「チェレンジド」と呼んでいます。これは、「(神様から)挑戦という使命や課題、あるいはチャンスと資格を特別に与えられた人」という意味の言葉だそうです。NPO法人プロップステーションのキャッチフレーズは「チャレンジドを納税者にできる日本」です。これは、日本社会の構造改革です。人に障害があるのではなく、社会のシステムにこそ障害があり、その構造を改革することで、誰もが当たり前に暮らせる日本を目指しているのです。今では、大勢のチャレンジドの方々がこの団体に属し、コンピュータやインターネットを道具に、様々な可能性を見出し、輝きながら、生きています。岡山クラブのメンバーである難波さんの経営するONIKもまた、同様の志をもった株式会社です。こんな人々の生き様に私たちは励まされています。もちろんいつの日にか、身体や知的なハンディを持った人を特別な呼び名で呼ばなくてもよい社会を創り出すことが理想です。
最後にピンクシャツデーの元になったお話を紹介します。それは「王さまの黄色い星」という話。こんなエピソードです。
第2次大戦当時、ユダヤ人は各地で迫害されていました。 その時、デンマークにもそういう状況がありました。当時国王は戦中にも関わらず、馬に乗って時々町を散歩していました。その時、ナチスによって、ユダヤ人は黄色い星を胸に付けさせられることになりました。その話を聞いた国王は、熟慮の上で、自分が街頭をそのマークを付けて散歩したそうです。その王の姿を見たユダヤ人以外の民衆も、みな王に倣い、胸に黄色い星をつけたとか。その結果、ナチスは誰がユダヤ人かがわからなくなったそうです。おかげでデンマークでは、他の国と比較して圧倒的にユダヤ人の殺害が少なかったという伝説が残っています。それほど人権を重んじ、みんな平等であるということを非常に大切にしてきた国の一つです。私たちの国はどうでしょう?ピンクシャツデーの今、共に考えましょう。
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